糖尿病の合併症について
糖尿病では血糖値が高くなりますが、血糖値が600mg/dl以上など著しく高い場合を除いて、高血糖による症状はほとんどが無症状です。症状があったとしても少しのどが渇く、おしっこが近い、最近疲れやすい、といったような軽度な症状です。糖尿病で注意しないといけない事は糖尿病そのものの症状よりも、糖尿病による合併症です。
合併症を発症すると治療することが難しいこともあります。普段から血糖コントロールを良好にすること合併症予防に大切なことです。
網膜症
高血糖の状態が続くと網膜の毛細血管に障害が起き、進行すれば失明に至ることもあります。網膜症の症状は末期になるまでほとんどないので、定期的に眼底検査を受診することが大切です。
網膜症を防ぐためには
・定期的に眼科受診をする。
・血糖コントロールを良好にする。
神経障害
高血糖の状態が続くと神経の働きが障害されて、様々な神経障害を発症します。
末梢神経障害 | 足のしびれ、足のつり、冷え性 |
自律神経障害 | 立ち眩み、便秘、下痢、排尿障害、勃起不全 |
足部 | 足の感覚低下、足壊疽、足潰瘍、足白癬 |
足壊疽を予防するためには
・自分で入浴時などに足を観察する。指の間や、足底を観察することが大切で、異常があれば早期受診をしましょう。
・定期受診時に遠慮なく相談しましょう。
腎症
高血糖状態が持続すると腎臓の糸球体に障害が起きます。早期の段階では尿アルブミンが徐々に漏れ出てくるのですが、糸球体の障害が進むと尿蛋白が増加していきます。現在では新規に透析導入となる人の約半分ぐらいが糖尿病による腎障害です。
腎臓をまもるためには
・血糖コントロールを良好にする。
・血圧を良好に保つ。130/80mmHg未満を維持。
動脈硬化、大血管障害
高血糖状態が続くと動脈硬化が進行し、脳梗塞、心筋梗塞、足壊疽のなどの原因となります。糖尿病だけでなく、高血圧や脂質異常症、喫煙、肥満など様々な要因で動脈硬化は進行します。
動脈硬化を予防するには
・血糖コントロールを良好にする
・高血圧、脂質異常症など生活習慣病の是正。減量、禁煙をしましょう。
歯周病
高血糖状態が持続すると歯周組織の血管がもろくなり、放置すると歯周病が進行し、歯を支えている骨がなくなります。また高血糖状態では免疫力が低下し、歯肉が炎症を起こすことにより歯周病を発症します。歯周病は歯を失う原因となりえます。
歯周病の症状
・歯ぐきから血が出る
・歯ぐきが腫れる
・歯がぐらつく
歯周病を予防するためには
・定期的な歯科検診を受診する。
・歯石、プラークの除去は歯周病の予防に有用。
・歯磨きの励行、生活習慣の改善