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とても大切な運動療法

[2021.01.28]

運動療法は、食事療法と同じように糖尿病治療の基本です。

運動療法を行うメリット

2型糖尿病の原因として、肥満、過食、運動不足によるものが多いです。運動する事によってエネルギーを消費して、肥満を解消する事ができます。さらに運動を毎日続けていると筋肉の活動量が上がることで、インスリンの働きも改善します。

よく運動はいつするのがいいですか?と質問されますが、食後1時間後が効果的です。食後1時間頃に運動をすると、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促されて血糖値が下がるという効果もあります。1型糖尿病ではインスリンを分泌する細胞が壊れているため、運動によるインスリン分泌の改善は望めませんが、運動をする事により、筋力を高めたりストレスの発散になります。

運動による効果

  1. 運動によって、血液中のブドウ糖が筋肉にとり込まれやすくなり、ブドウ糖、脂肪酸の利用が促進され、血糖値が下がります
  2. 2型糖尿病では、低下しているインスリンの働きが高まります
  3. エネルギーの摂取と消費のバランスが改善し、減量効果 ・肥満の防止になります
  4. 高血圧や脂質異常症(高脂血症)の改善に役立ちます
  5. 加齢や運動不足による筋肉のおとろえや萎縮、さらには骨粗鬆症の予防に有効です
  6. 関節や骨が丈夫になり、末梢血管が強くなり心臓や肺の機能が高まります
  7. 筋力や体力の増強に役立ちます
  8. 爽快感、活動気分が向上し、ストレス解消効果があります

運動の種類

有酸素運動と無酸素運動の2つがあります。

有酸素運動は散歩やジョギング、水泳など全身の運動です。

無酸素運動はダンベルや筋トレなど息ごらえをして行う運動です。

糖尿病の患者さんは減量、インスリンの働きが良くなる有酸素運動の方が有効的です。

どれくらいの運動量が適切か?

散歩などの歩行では1日約1万歩、消費エネルギーに換算するとほぼ160~240kcalの消費が望ましいと言われています。

歩行の目安は1回につき15~30分程度、1日2回行います。毎日すると考えると気が滅入ることもあるので、1週間に3日以上の頻度での歩行運動が望ましいとされています。歩行運動は、いつでも、どこでも、ひとりでもできます。また体力や年齢にあわせて歩き方やスピードを変えることができます。これなら、まとまった運動時間がとれない人でも、通勤、通学、買い物などで、実践できます。しかし、運動療法は間違ったやり方で運動を行うと、糖尿病を悪化させたり、心筋梗塞の発症などの思いがけない事故を引き起こすことがあります。また、なかには運動療法の禁止あるいは制限したほうがよい人もいます。

運動療法をはじめる前に、必ず医師の指導を受け、運動するときは運動療法の原則を守る事が大切です。

運動療法の注意点

  • 準備運動と整理運動を行う
  • 軽い運動からはじめ、少しずつ運動量を増す
  • その日の体調に合わせ、決して無理をしないする
  • 運動は継続が大事です。続けられる運動を選ぶ
  • 自己血糖測定をしている方は運動前後の血糖値を時々計る

新型コロナウイルス感染症により、あまり外に出たくないと言われる方もいます。一人で散歩などしていて、お互いマスクをつけている状態で、すれ違い様に感染することは少ないです。家でじっとしている方が、体にとっては良くないと思いますので、ストレス発散も含めて散歩などしていきましょう!

お糖さん 高瀬真吾

糖尿病専門医、内分泌専門医

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