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HbA1cとは?

[2020.12.26]

血糖値が高い低いで、糖尿病なのかどうか気にされる方も多いですが、血糖値とは食前は低くて、食後は高いので、糖尿病のコントロールの良し悪しを評価するのは難しいです。

糖尿病のコントロールとして重視されるのはHbA1cという評価項目です。

そもそもHb(ヘモグロビン)とは何かというと、(小学校の理科を思い出してもらいたいのですが)、Hbは血液の中にあって、酸素を全身の組織に運搬する働きをしています。このHbに糖がくっついたのが糖化Hbと呼ばれます。そして、HbA1cとは全体のHbの中の糖化Hbの割合を表します。

HbA1c(%)=糖化Hb➗全体のHb

赤血球の寿命は120日程度のため、HbA1cは1-2ヶ月の平均血糖値を表すので、外来診療では糖尿病の評価項目に有用なのです。

よく患者さんに説明させてもらう時に、HbA1c+30=体温と考えて下さいと例えます。

例えば糖尿病のない人で、HbA1cが5.8%の人がいれば35.8度の体温なので、問題ありません。検診で引っかかった人はHbA1cが7.1%とかになると37.1度の微熱があるぐらい血糖値が高い状態なのでお薬を一つ飲みましょうと説明させてもらいます。まれにHbA1cが10%を超える方もいらっしゃいますが、このような時は「40度以上の発熱が持続しているぐらい血糖値が高いです。」ので入院を検討して頂いたり、インスリン注射も治療選択に入ることを説明させて頂きます。

糖尿病の怖いところは自覚症状が少ないことです。40度以上発熱が持続するぐらい血糖値が高い状態でも、ケロっとしている方もたくさんいらっしゃいますが、血糖値が高い状態が持続すると、動脈硬化硬化が進行し、どんどん血管がボロボロになります。心臓の血管がボロボロになると心筋梗塞や狭心症を発症することがあります。

そして、糖尿病患者さんの目標HbA1cは年齢、認知症の有無、基礎疾患によってそれぞれ異なってきます。主治医と目標値を設定してコントロールしていきましょう。

お糖さん 高瀬真吾

糖尿病専門医、内分泌専門医

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